「業者お断り」について考える

最近せどりブログを巡回していると、ブックオフで「業者の方お断り」とか「1カゴまででお願いします」の張り紙を見かけるようになったとか、大量に買おうとしたら「業者の方ですか」と聞かれたとかいう話をみかけます。それに、新社長の就任とか2年後のネット進出とかの話と絡めて、「店頭価格がネットと連動して仕入れられなくなるのでは」「単C棚がなくなるのでは」と心配される声も耳にしたりします。


私は結論から言えば、現状では一切心配していません。


まず張り紙の件ですが、私がそういった張り紙に遭遇するのは20店舗廻って1店舗くらいでしょうか。面白いことに、そういう張り紙がしてある店ではたいてい、買いたくても大量には買えません(笑)。在庫回転が良いと思われる店ではあまりそういうのは見かけない気がします。


せどりを始めてから現在まで、3万冊弱の本を仕入れていますが、大量買いでとがめられたことは1回もありません。むしろ、カゴ一杯にして本を選んでいたら、店員さんが新しいカゴを持ってきて、一杯になったカゴをレジに運んでくれたり、店長さんが他店舗のセール情報を教えてくれて行くのを勧められたりという経験は何回もあります。
ちなみに私は大量買いの時は、1個のカゴが一杯になる都度、会計して車に運び、また本を選ぶというのを繰り返します。会計ごとに店員さんが入れ替わっていたりしている場合も多いですから、あまり目立たないのかもしれません。


ブックオフは店舗によって運営方針がいろいろあるようなので、数ある店舗の中には「同業者お断り」のところもあるでしょうが、全社的方針としてそうなる可能性はないと思います。そもそのブックオフの売上の中に占める同業者およびせどらーが買った分の比率は、多く見積もってもせいぜい数%程度でしょう。あくまでも独断ですが。


新社長の就任により、例えば新刊本は単品管理を導入するなんて話も伝え聞きますが、現状でもCDやDVDの人気銘柄は、一律基準でなく個別に買い取り価格を設定しているわけで、それを本の一部でも導入するという程度の話でしょう。基本的には買い取り、販売とも、ブックオフの原点といえる目利きを排除した現方法を今後も継続するのではないでしょうか。


2年後の本体ネット進出にしても、店頭在庫とは別にネット用在庫を用意するらしいですし、店頭在庫をネットでも売るのは、以前町田中央通り店でやっていましたが、やめたところをみると、余程革命的な方法が開発されない限り、復活することはないと思います。


いくらネットで本を買うのが普及したといっても、新刊本業界でいえば今でもネット書店のシェアは1割程度ということなど勘案すると、リアル店舗の存在意義がなくなることは考えられないと思いますし、ブックオフにしても、早期に1000店舗を達成し1500店舗へという展望のようですから、ネット進出してもリアル店舗重視の方針は変わらないでしょう。だいたいブックオフ店頭在庫の価格をアマゾンマーケットプレイスの相場と連動させたら、値段が上がる本よりむしろ下がる本の方が多くて、手間ばかり食ってメリットはないと思われます。


そんなわけで、私はあまり外的要因は気にしていません。それよりも内的要因のほうに気にしなければならないことが山積していますから。今後もこつこつとせどりを続けていくまでです。