得意分野

今日、通信買取の法律書4箱が届きました。リピーターの方で、前回お支払いをした際に、まだ未整理の本があるので後で送りますと言ってくださった分です。また依頼していただけるということは、前回の買取価格や対応にご満足いただいたということでしょうから、ありがたいことです。


ネット、特にアマゾンでは、サイトにカタログがあるものだったら何でも売れるということで、せどらーはもとより、組合に入っている業者でも自分の専門外のものが入荷すると自分でネットに出してしまうという傾向が指摘されています。それはその通りだとして、したがって専門分野、得意分野をもつ優位性も薄れてきているという意見を聞いたことがありますが、私はそれでも得意分野はあったほうが良いという考えです。
法律書でいえば、最新版が出ているものは、基本的に旧版は売れにくくなります。ただ最新版の定価が高いために、売値を安くすれば売れる旧版というのもよくあります。ものによっては、旧々版でも大丈夫なものもあるし、値付けの加減もタイトルによって変わってきます。また、マイナーなテーマの本で絶版というのもよくありますが、アマゾンランキングが200万位でも、売れる200万位と、売れない200万位があります。果たして目の前の本がどちらになるか、タイトル、著者、内容、出版社を見て判断することになります。以前売ったなかで似ているものがあったかどうかも考慮材料になります。はじめて見る本でもピンと来るものがあるかどうか、私は文芸書だとその辺の感覚はまったく働かないのですが、法律書だったらいくらか働くようになりました。その結果、他の同業者が知らない売れ筋というのもある程度知ってますので、買取、仕入れの際は場合によっては思い切った金額で買うことができるようになります。


得意分野というのは売り方でもいえることで、知人同業者でアマゾンメインの人がいるのですが、彼は何人も人を雇って一般書を大量出品大量販売スタイル(いわゆる薄利多売)なので、市場で同席しても仕入れるものがあまり被らないで、結果的に棲み分けできているような状況です。組合員でもアマゾン参入者が増えているので、アマゾン向けの品物が高くなっているというのは一般的傾向としてはありますが、全員が全員、同じ品をめぐって攻防しているわけではなく、穴場狙いもまだまだ有効というのが現状です。せどりにしても同様だと思うのですが。