まだ私達は需要を掘り起こしきれていないその2

複数店舗展開しているあるベテラン古本屋さんから聞いた話。従来型古本屋はあまりに数が減ったために、ブックオフなどの新古書店以外の古本屋が存在しない街がかなりある、そういう場所では新古書店では拾いきれないニーズが存在している可能性があるので、今後リアル店舗を出店するには狙い目になってくるのではないかとのこと。


先日の長野門前古本市の結果を受けて、観光地やイベント併設型の古本即売会の可能性を検討しているところですが、調べてみると先進例が。例えば、早稲田、目白、雑司が谷地区の「本」に関係する仕事をしている有志のグループ「わめぞ」が、「出張わめぞ」と銘打って、仙台や小布施の一箱古本市の会場で古本即売会を開催しているそうですが、一定の成果をあげているようです。また、日常的な場所でも可能性が。広島のアッシュ書店さんはホームセンターダイキ各店での半常設型催事に積極的に取り組んでいます。デパート催事よりも敷居が低い、スーパーマーケット催事は、1980年代から90年代にかけてかなり流行ったそうですが、近年では下火傾向。そのためこうした催事にお目にかからない空白地域が広がっています。全体的に古本即売会は、催事の件数も、催事当たりの売上も減少傾向が続いているので、時代遅れの販売手段とみられている向きもあります。それゆえに新規参入者も少ない。そこかがえって狙い目になっているようにも思えます。当店としても今後、いくつか実験的な出店をしながら、可能性を検証していきたいと思っています。リアル売りでさえそうなのだから、ネット売りもまだまだ穴があるんじゃないかと思えてくるのですが…