せどりの将来性を案じても仕方ない

今更になって思うのですが、せどりが大変だから買取をはじめれば、あるいは市場仕入れをすれば打開できるのかといったら、そういうものでもないんですよね。もちろん例外もあるとは思いますが、例えばせどりで月商50万円稼いでいる人が、月商100万円目指すために買取だの組合加入をするというのは大いにありだと思いますが、せどりで月商5万円で留まっている人が買取や市場仕入れをはじめても結果をだすのはなかなか難しいでしょう。逆に言うと、最初の入口が買取であろうと市場であろうと、50万稼げる人は稼げるし、稼げない人は稼げないということです。
せどりが厳しくなったといっても、他の仕入れ方法と難易度が並んだに過ぎません。今後もせどりで喰っていくことは可能だと思います。買取や市場仕入れと同様にです。仕入れ方法に優劣はありません。ただ、どの仕入れ方法をとろうと、古本売買だけで喰っていける人は限られた数に留まるということです。せどらーは専業が少数で、圧倒的に兼業の人が多いでしょうが、古書組合員ですら兼業している人が少なくないのです。先頃、関東各県の組合員にアンケートを採ったら、県によって差はありますが、全体の20〜30%が兼業、県によっては、兼業率50%のところもあるほどです。せどりの将来性を案じても仕方ないし、古本業界の将来性を案じても仕方ない。でも古本の需要というのは確実に存在するのですから、どのように生き残るか考え抜き行動し抜ける人だけが今後も喰っていけるというだけのことです。