市場参加者増加の効果

昨日のコメント欄で「古書組合に入会する人が増えたら、困るのは古書組合で仕入れる人達では?」という質問を受けましたが、ちょうど回答になるような記事をみつけましたのでご紹介。埼玉組合理事長である古本ねこやさんのブログからです。


上州旋風の蓮田市場(埼玉古書組合) (ねこやさんブログより)

長く商売をやっていると自ずと自分のスタイルが固まってくる、ということは扱う分野も決まってくる、そんな人たちばかりが集う市場は、ツボにはまると一気に高くなるが、外れると低調に終始する。そこへ、新たな分野を持った人たちが加わると、幅と厚味が増し、大抵の分野が高くなっていく、市場に活気が湧く、いいことばかり。

名古屋組合の例で、よくエーブックさんも書いてますが、名古屋で最近入会した組合員は買取をやっている人が多く、しかも質・量ともに良いので、買う人ばかり増えて供給が足りなくなるということがないのです。組合に入ったのを契機に仕入れ方法、販売方法とも幅を広げる努力をしている人は、例外なく勢いがあります。ブックオフせどりをする延長で市場で買うという感覚では、市場仕入れは厳しいものになり、手伝いをやらされる面倒な場所に終わってしまうことでしょう。


また『銀の匙』ネタで恐縮ですが、3巻143頁で先生が「価値観の違う物が混ざれば群れは進化する」と言ってますが、組合や市場、即売展もまさにこの通りと膝を打ちました。